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Economistのキャンセル例等から解約方法のデザインの際に知っておくべきことと加えるべき機能を解説!

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新規ユーザー獲得方法や、彼らとの上手な付き合い方、彼らに製品のことを理解させる方法とそれがもたらす利益、カスタマーにお金を使ってもらう方法など、優れたコンテンツは山ほどあります。

しかし、関係を終えたいユーザーの対応法についての情報は少ししか入手できません。

 

本稿では、カスタマーやユーザーとの関係の終わらせるために必要なものをご紹介します。

 

 

 

ビジネス的な関心と顧客としての関心の関係

アカウントを削除したいカスタマーがあなたにメールやメッセージを送ってきました。(あるいは電話をかけてきました)

 

さて、この時点で頭をすっきりさせてカスタマーの状況を完全に理解すべきです。

  • ・カスタマーは契約またはアカウントをキャンセルすることに露骨な関心を示しましたか?
  • ・カスタマーは自分のリクエストの結果を完全に理解していますか?あるいは追加情報が必要ですか?

 

カスタマーの解約という現在の状況と向き合う中で、彼らのアカウント状況の他に、これらのことをおそらく何度も考えることになります。

キャンセルを簡単なものに、あるいは難題にすべきでしょうか?結果はどうなるでしょう?

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ユーザの関心は「解約を簡単に行う」ということにあるが、ビジネスとしては「解約を難しくしたい」

 

 

ユーザー解約の種類

ユーザー解約における最良の実践についてのヒントと洞察をお伝えする前に、解約の種類について短く説明させてください。

 

あらゆるソフトウェアは、高水準で以下の種類を区別する必要があります:

  • ・アカウントを休止する
  • ・アカウントをキャンセルする
  • ・アカウントを削除する

 

 

  1. 1.アカウントの休止

アカウントの休止とは、ユーザーがサービスを利用することができなくなる代わりに、定期利用料を払う必要がないことを基本的には意味します。ユーザーが戻ってくることを決めたら、休止前と全てが同じ状態のままであることがわかるでしょう。

 

このモデルの好例が「Audible」で、ユーザーは一定期間会費の支払いをストップできます。

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  1. 2.定期購読のキャンセル

「Premium Spotify」のアカウントをキャンセルする時、結果はかなり明白です。キャンセルすれば、アカウントを持っている場合の特典が受けられなくなる一方で、月々の料金を請求されなくなります。

しかし、個人データはまだ「Spotify」上に保管されているのでしょうか?あるいはプレイリストなどを含む全データが削除されたのでしょうか?

 

 

  1. 3.アカウント削除

私の見解では、アカウントのキャンセルはほとんどの場合好ましい選択です。しかし、二度と利用する予定もなく全テータを消してしまいたいがためにアカウントを削除したくなるかもしれません。

この場合は、必ずアカウントの削除依頼をしましょう。ほとんどのB2Bサービスは請求に応じますし、それ専用のチェックアウトページさえ設けています。

 

基本的に、アカウント削除を行うと

  • ・全ての個人情報が削除されます。
  • ・ユーザーが作成した全ての情報が削除されます。
  • ・アカウントを通していかなる電子メールや通知も受け取らなくなります。

 

 

 

これから、より良いユーザー解約の提供法にまつわる5つのヒントをお伝えします。

ヒント1:情報と透明性を保証

多くのソフトウェア製品と定期購読サービスは「アカウント削除」ボタンを隠そうとします。あなたに秘密でお伝えします。もしも私が本当に購読中止かキャンセルしたければ、どんなに上手く隠されていてもそのボタンを見つけます。

ユーザー解約の基本を学んだなら、あなたはおそらくユーザーを支配する方法を知っているでしょう。

 

ユーザーが必要とする情報は全て与えましょう。これらが一例です。

  • ・どこでどのようにキャンセルできますか?
  • ・キャンセルの結果はどのように分かりますか?
  • ・知っておいた方が良い契約条件は何ですか?
  • ・考えておく必要がある制限はありますか?

 

 

ヒント2:媒体にこだわる

誰かが自分の携帯電話を利用してあなたのサービスにサインアップするのなら、同じ機器でアカウントのキャンセルも可能でなければなりません。

つい最近、私は「Economist」の定期購読をキャンセルしようとしました。「Economist」の定期購読の予約は紙媒体でもデジタル版であっても、オンラインで可能です。しかし、オンラインのインターフェイス上でキャンセルボタンを見つけることはできません。彼らの返答はこうです:「キャンセルするには電話連絡が必要です。」そしてキャンセルさせないようにするのです。

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ヒント3:思いやりを示す

あなたにとっては関係を終えたいカスタマーかもしれませんが、その人はあなたの製品を体験し、会社名を知っていてあなたのブランドのファンですらあるかもしれません。

去っていくカスタマーは、ブランド大使に変わるかもしれませんし、将来的に戻ってくる可能性だってあります。

 

 

ヒント4:キャンセルの理由を尋ねる

ここまでで私からのメッセージは伝わったと思います。定期購読のキャンセルを、ユーザーが出来るだけ簡単にできるようにしましょう。しかし、忘れてはいけないことが1つあります。

キャンセル理由を尋ねましょう。

取るに足らないことのように感じるかもしれませんが、未だこの1つの重要な質問をし忘れるソフトウェア製品が多くあるのです。

この問いはなぜ重要なのでしょう?

離れていく顧客や製品改良法について学ぶ材料を得ることができるからです。

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ヒント5:結果をはっきりと伝える

解約時にははっきりと伝えなければなりません。例えば、アカウントキャンセル後に全てのスクリーンとバグレポートが届けられるわけではないことをはっきり言うべきです。

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自分のアカウントをキャンセルしたい人がいるのなら、結果は明白です。

 

 

 

ユーザーへの最後の印象を大事にする

どんなにその話題を避けたとしても、私たちはソフトウェア・プロバイダーとしてユーザを手放すという難題と向き合う必要があります。

 

そして、最後に与える印象は本当に重要です。あなたの製品を使用していたカスタマーが使用体験を振り返る時、最も激しく感情的になった時のことを覚えているでしょう。最後にポジティブでいられるのなら、完璧な最後の印象を与えることができます。

 

 

 

※本稿は 氏による「User offboarding: How to end relationships with your users!」を翻訳・再編集したものです。

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