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日本人の約7割がデバイス3台以上持ち。「モバイルファースト」はモバイルユーザーだけを重視する意味ではない。

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自身を振り返ってWebに接続できるデバイスは何個お持ちでしょうか?

筆者の場合だと、スマホ1台とPC(ノートとデスクトップ)なので3台のデバイスを持っていることになりますが、なんとなくそれぞれに使い分けがあったりします。

 

しかしこうしたデバイスの多様化はマーケターはもちろんWebクリエイターも他人事ではありません。つまり「ユーザーのデバイスはどう想定すればいいのか?」は切実な問題となりえるのです。

 

そんな中、今月1日に台湾に本拠を置くAI(人工知能)テクノロジー企業「Appier社」から2015年下半期の「アジア太平洋地域におけるクロスデバイス利用動向調査」という興味深い調査レポートが発表されました。

 

この記事では同レポートの一部をご紹介することにします。

 

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(「アジア太平洋地域におけるクロスデバイス利用動向調査」より引用)

マルチデバイス化はどのくらい進んでいるのか?

 

まずはどのくらいマルチデバイス化が進んでいるのか?をグラフ化したのが上図です。

日本で最多だったのは「4台以上持ち」のユーザーでなんと39%。「3台以上」なら実に66%を占めます。

 

ただこれは単純に持っているデバイスの数なので、デバイスの「種類」のほうに目を向けてみましょう。

 

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「モバイルファースト」を裏付けるように「スマートフォン」が1位。2位の「PC」を「平日なら2.4倍、週末は3倍」も引き離す結果となりました。

 

曜日別で見たときに特徴として挙げられるのは、「PC」ユーザーは週末になるとアクティビティが落ちるということでしょう。これはオフィスでのPC利用者が多いことが推測できそうです。

 

ちなみにスマホのアクティビティが金曜日に一番落ち込むのは、皆さん仕事や学校が終わると遊びに行っちゃうのかもしれませんが、週末には上がるという傾向も見られます。

 

マルチデバイス対応ではなくクロスデバイス対応の時代に

さてこうなると気になるのは、「デバイスが異なるとユーザーの行動はどのくらい異なるのか?」です。

 

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上図を見れば、デバイスが異なればユーザーの行動も変わることがわかりますね。つまり各デバイスがピークをつける時間(コンバージョン状況)に着目してみましょう。例えば、「PCユーザー」のピークは「昼食を終えてオフィスに戻る13時」ですし、スマートフォンユーザーは「就寝前の1時」がピークになります。単純にピーク時間が12時間もズレることになりますね。

 

しかしここで強調しておかねばならないのは、先述の通り1人のユーザーが複数のデバイスをまたいでWebコンテンツに接触しているという「クロスデバイス」な状況です。つまり同じユーザーでもデバイスを変えれば違う行動になる可能性があるということです。

 

同レポートでは、こうした状況を「日本におけるクロスデバイスユーザーは、1日を通して利便性、習慣、好みに応じてスクリーンを切り替えているため、オンラインユーザーをターゲットとする企業は前例のない複雑さに直面している」と指摘しています。

 

またここで重要なことは「モバイルファースト」と言っても、それが即「モバイルだけに対応していればいい」ということにはならないことです。つまり「PC」ユーザーの依然として活発なアクティビティを切り捨てるのはあまりにも「時期尚早」ということです。

 

クロスデバイス状況が複雑化する中、「スマホユーザー限定」のようなデバイスごとに異なるキャンペーンを実施するのは効率的とは言えず、ユーザーがマルチデバイスにアクセスしてくることを前提としたクロスデバイスなキャンペーンを行うことが今後のWebのアプローチとなりそうです。

 

 

同レポートを詳しくお読みになりたい方は、「アジア太平洋地域におけるクロスデバイス利用動向調査」をご覧ください。

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