プログラミング

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効率性と人間工学に基づいた新しいキーボード配列「WORKMAN」がプログラマによって考案される

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ご存知の方も多いと思いますが、現在のキーボードのデファクト・スタンダードである「QWERTY(クウォーティ)」配列は、タイピングの効率性が突き詰められた配列ではありません。むしろ通説だと、「QWERTY」配列が登場したのはタイプライターの時代ですので、タイプした時にアーム同士がぶつからないことを重視した配列との説まであります。

 

一方で、昨今はPC周辺機器にエルゴノミクス(人間工学)の観点が持ち込まれた機器が多く見られるようになってきました。エルゴノミクスは人間が最小限の動きや、より自然な状態で使用できるデザインを目指す考え方です。

 

こうしたことを考えると、現在の「QWERTY」配列も見直されるべき時が来たのかもしれません。そんな中、腱鞘炎に苦しむ海外のプログラマが効率性やエルゴノミクスを考慮したキーボード配列「WORKMAN」を考案しました(上図)。

 

この「WORKMAN」とはどんな配列なのか、ちょっと見てみることにしましょう。

 

 

「WORKMAN」配列とは?

 

keyboard_graded1

 

まず上図は、「WORKMAN」配列の作者が各キーの位置をタイプする難易度に応じて点数付けした図です。(「1」は最もタイプしやすい位置、「5」は最もタイプしにくい位置の意)

 

まず「キーボード上の動き」として考慮されたのは、以下の4点です。

 

・よく使うキーは使いやすい位置に

・垂直方向の動きは手首にさほど負担をかけない

・水平方向の動きは手首に負担をかける

・真ん中の一番上の列と一番下の列は斜め移動になり最も負担が多い

 

これに各指の特徴(長さやタイプする強さ)を加味し、さらに以下のことを考慮されました。

 

・使用頻度の高いキーの優先度を高くする

・もし垂直方向の伸縮が妨げにならないなら、伸ばさなければならない位置には長い指を、縮めなければならない位置には短い指を配置

・より使用頻度の高いキーは強く押せる指に配置

・連続してよく使うキーの「並び」はタイプしやすいように配置

 

そして完成したのが「WORKMAN」配列です。

 

▼「WORKMAN」配列

workman_layout

 

検証として、この「WORKMAN」配列を用いて、「ドン・キホーテ(英語版)」の全文をタイプした時の、指の総移動距離を各配列と比較したものが下図です。

 

don-quixote

 

「QWERTY」配列が57,052メートルの移動距離だったのに対し、「WORKMAN」配列は29,656メートル。-48%の移動距離の削減を「WORKMAN」は果たしていますね。

 

また最もタイプしやすいとされる「ホーム列(第2列)」の使用頻度を比べても、「QWERTY」配列は35.97%であるのに対し、「WORKMAN」配列は67.63%。タイプしやすいところをタイプしやすいキー配置になっていることがわかります。

 

(「Colemak」配列のホーム列の使用頻度が最も高い73.5%ですが、「Colemak」配列の総移動距離は30,352メートルで「WORKMAN」を上回ります)

 

 

またこちらの「WORKMAN」配列の短所としては以下の点が挙げられています。

 

・「QWERTY」配列から21箇所の移動があり、使い慣れた配列からかなり離れていること

・コピー&ペーストで多用する「C」と「V」キーが「Ctrl」キーから1行ずつ離れること

・左手薬指の使用頻度が他配列と比べてかなり高いこと

 

まとめ

日本語のタイプではまた使用頻度の高いキーが若干変わりそうなので、どこまで適合できるのか不明な部分もありますが、コーディングにおいて使用するのはほぼ「英語」です。

 

そのためプログラマ/エンジニアの方で、より効率的なタイピングに興味のある方や、同じく腱鞘炎で悩まれている方は「WORKMAN」配列を一度試されてみてはいかがでしょうか?

 

 

▼「WORKMAN」配列のダウンロード(Github)

https://github.com/ojbucao/workman

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