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「タクシーの窓の外にインスピレーションはある」Nikeのデザイナーへのインタビュー

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今回は、NikeのデザイナーのであるRyan Noonさんが、なぜNikeにはmakerスペース(共通に興味を持つ人々が出会い、発見やひらめきをシェアすることが出来る場所)があるのか、そして、優秀なスポーツ選手とデザイナーの共通点とはなにか、などについて答えているインタビューをとりあげたいと思います。

Nikeから優秀なデザイナーが次々と生まれる理由とは一体何なのでしょうか?

 

以下インタビューです。

 

──Nikeではどんなことをされているんですか?

 

maker スペース、シンクタンク、NikeデザインスクールのためにBlue Ribbon Studio (以下BRS)を設立し、その運営をしています。

私はデザインとアートのキャリアがあり、Alexander McQueenやHenrik Vibskovのデザイン、また自身のブランド、Ryan Noonのデザインをしてきました。当初BRSを設立する前はNikeでアパレル、印刷、グラフィック デザインを担当していました。

 

BRS はNikeデザインメンバーの為に開かれているデザインスペースです。

BRSの中には様々なスタジオがあり、デザイナーはそこで試作品作成や製作、研究をすることができます。また、BRSの一角に「BRSアカデミー」をつくり、そちらではレーザー切断、生け花、stone wash(ジーンズなどの生地を作るために軽石、人工研磨石、セラミック等を入れて洗う方法の事)、看板描き等ファッションに精通した様々なクリエイションを学ぶことができます。アカデミーの目的は能力を秘めているデザイナーたちに投資をすることです。優秀なスポーツ選手のようにデザイナーもそのスキルや才能を保つために訓練をする必要があるのです。

 

今の私があるのはそういったファッションの背景と、様々なスタジオで働いてきた背景があるからです。

ファッション、印刷、グラフィックス、自身の会社を運営していく等の様々な経験が私の背景にはあり、それらが網羅し助けとなって今のスタジオができました。

このスタジオはグローバルでもありローカルでもあります。このクリエイティブなコミュニティを愛し、ワールドスタンダードな観点から物事を見られているかを確認したいのです。

 

──ファッションデザイナーになるまでに様々な気苦労があったかと想像できますが、どうのようにファッションの世界へと転身を遂げたのですか?

 

昔からアートやデザインに興味があり、最初は建築の世界に入りました。その後ヨットのデザイン、美術品と歩み、最終的にロンドンにあるCentral Saint Martins にてファッションと印刷の勉強をしました。そのあと、ファッションとアートの融合にのめり込み、大変素晴らしいボディペイントの作品ができました。

 

夏休みには叔母が住んでいるニューヨーク州へ遊びに行き、デザイン学科によく出入りをするようになり、そこのPersonsで描画クラスを受講していましたね。

ニューヨークでは家族ぐるみでお付き合いしているデザイナーそしてアーティストでもあるSusan Ciancioloと懇意にしていただき、彼女のDIYとパンク精神に魅了されていったのを覚えています。

 

──職場にNikeのようなスペースを作ることを IBM社やAirbnb社、Pinterest社 におすすめされていますが、なぜこういったスペースを従業員に提供することが重要だと思いますか?

 

一度makerスペースに触れてみたら革命がおきますよ。紙やノートPCからはアイディアは浮かんできません。失敗を経験し、周囲の人間とコミュニケーションをとり、それらがエネルギッシュな空間となって、やっと良い製品が生み出されるのです。

 

──この時代、何が優秀なデザイナーを生み出すと思いますか?

 

好奇心ハングリー精神自主性膨大な知識ですね。私個人の意見としては、スマホやノートPCのスクリーンに翻弄されないことが鍵だと思っています。たとえば、タクシーの窓から眺める人々のファッションはブログをチェックするよりもずっと参考になります。

自分で考えることが重要なのです。

 

オンライン社会には溢れるほど情報があって、その中から収集、整理、要約、公開していますよね。それをキュレーションといいます。この言葉は私の数少ない好きな言葉です。しかし、そのオンラインの世界から自身の意見を生み出すことはとても難しいことなのです。

身の回りの日常にあふれている事こそひらめきを与えてくれます。ひらめきはどこにでも溢れていますよ。

 

──来年3月のO’Reilly デザイン会議に出席される予定ですが、どのセッションに興味がありますか?

 

会議では驚嘆したいと思っています。なので、そういった会議に参加するときは事前にあまり考えすぎず、新しい出来事に胸を踊らせたいと考えています。

 

 

2017年3月のO’Reilly デザイン会議でNoon氏はパネルディスカッションに参加し、職場のスペース運用についてPatric Chew氏(IBM)、Alexandra Williams氏(Airbnb)、Tim Belonax氏(Pinterest)と議論をする予定です。

 

この記事は「How to build great designers」を翻訳・再編集したものです。

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