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心理学を味方につけてクリエイティブになる7つの方法!「良いアイデア」のための心理的条件とは?

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読了時間 : 約3分37秒

独創的で創造的といえるようなアイデアはどこから出てくるのでしょうか。

サイト・レイアウトであれ、ブログ投稿のアイデアであれ、面白いインターフェイスであれ、その良し悪しがアイデア次第で決まってしまう部分があることは否定できません。

クリエイティブなアイデアなんてどこからも出てこないように思うこともあるでしょう。

 

ところが、或る調査によれば、鋭い「ヒラメキ」が起こりやすい状態というものがあることが示唆されています。

本記事ではそんな、心理学的調査が示唆する「クリエイティブなアイデアが出てくる道筋」についてまとめてみました。

 

 

1.不確実性や不安定な状況を避ける

 

ジェニファー・ミュラー(Jennifer Mueller)による心理学の研究では、不確定で不安な状況においてはクリエイティブに発想することが難しくなるということが明らかになっています。

被験者にランダムな金額のくじで報酬を支払って、将来を予測できない不確実性の高い状況を作り出したところ、クリエイティビティや創造性をネガティブな言葉と関連付けて無意識に拒絶する傾向がみられたそうです。

もしあなたがなかなか新しいアイデアが出てこずに悩んでいるなら、無意識のうちに今の状況に不安を感じ、新しいものを拒絶してしまっていないか振り返ってみてください。

たとえそれが完璧でなくても、何もないより良いはずです。

 

 

2.解決策はひとつとは限らない

 

同じ研究からは、解決策が一つしかないと信じ込んでしまうと、人はクリエイティブな考え方を拒絶してしまう傾向があるということが分かっています。

もし「これじゃない」ということが続いているようなら、逆にそのアイデアを何等かの形で活かせないか検討してみてはどうでしょうか。

 

 

3.矛盾する事柄について考える

 

エラ・ミロン=スペクター(Ella Miron-Spector)による心理学実験では、被験者のグループを二つに分け、片方のグループには自分が興味深いと思ったことを、もう片方のグループには自分が思い付いた矛盾する事柄を書くように指示しました。

その後、独創的な発想力が求められるテストを行ったところ、後者グループの方が、前者よりも2倍ほど成績が良かったそうです。

何かデザインで悩んでいるときも、「歩くよりも立っている方が疲れるときもある」など日常で見られる矛盾する事柄について考えてみてはどうでしょうか。

このとき考える矛盾状況は、必ずしもデザインと直接関係がある必要はありません。

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4.分野を超えて「類比的な関係性」を探す

 

ポール・サガード(Paul Thagard)という心理学者は、脳内でどのようにして新しいアイデアが形成されるのかについての理論を提示しています。

たとえばダーウィンの「自然淘汰」という考え方や、「ワイアレス・Eメイル」の発明などを例にあげながら、彼は、新しいアイデアが多くの場合2つの別の発想を一つにすることによって作られていることを論じています。

自然淘汰であれば、「人為的な選択」の観念を、本来それとは相容れない「自然」のなかに見出してまったく新しい観念を発明したのであり、ワイアレス・Eメイルであれば「ワイアレス」ということと「Eメイル」を複合させているわけです。

課題を分析するのに手間取ったり、なかなか新しいアイデアが浮かばなかったりする場合は、自分があまりなじみのない分野に触れてみるのも一つの手です。

アナロジーや類似性、あるいは違いを見つけることで、新しい発見があるかもしれません。

 

 

5.思いっきり笑おう

 

やはり心理学者のアリス・イセン(Alice Isen)は、雰囲気や気分が創造性にどのように影響するかに関する実験を行いました。

その結果、最も強い影響が出たのは、ユーモアからだったのです。

数学のビデオを見た人に比べ、面白ビデオを見た人の方が、創造性が要求されるテストの結果が約三倍も良かったのです。

このように、感情と創造力に関する研究では、笑うことで創造力がよく働くようになることがわかっています。

たまには思いっきり笑ったり、ポジティブな気持ちになれるよう気分転換したりするのはいかがでしょう。

 

 

6.ブレインストーミングのコツ

 

なににつけ推奨されている「ブレインストーミング」ですが、実はこれにも、期待するほどにはうまく機能しない状況があります。

有力な研究によれば、他の人と一緒にブレインストーミングをしても、発想力が上がるどころか落ちてしまうという調査結果がでているのです。

その一方で、他人の考えを聞くことで発想力が創造力を高めることができるというのも事実です。

心理学者が提案するいちばん良い方法は、異なる様々なソースからインスピレーションを受けることを意識して情報収集した後、ひとりで集中してブレインストーミングを行うことです。

 

 

7.たまにはぼんやりしてみる

 

詳細な分析が求められる課題と、パッと何かを思いつくことが求められる課題とがありますよね。

後者の場合、集中して一気に片付けようとしても良い結果が出ないということが、マライク・ウィーズ(Mareike Wieth)による研究で分かっています。

驚いたことに、アルコールの影響下にある人でもこれについては同じ結果が出たのです。

仕事を終わらせることに焦るより、良いアイデアが浮かぶよう、たまにはぼんやり別のことを考えると新しい発想が生まれやすくなります。

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まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

上述に紹介した心理学論文は実際、創造性について多くのことを教えてくれます。

無理やりまとめれば、どうも創造性はなんらかの余裕と関係しているように思われます。

問題に懸りきりになっても解決策が見いだせないなら、無理に頭を働かせ続けるよりはむしろ白昼夢でも見る方が生産的だということです。

ぜひ日々の仕事習慣に取り入れて、創造的なワークライフを試みてみてください。

 

 

※本記事は、7 Ways to Come up with Creative Ideas, Backed by Psychologyを翻訳・再構成したものです。

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