「このデザインドラフトについてどう思いますか?」とデザインのフィードバックを求められたことはありませんか?
そして回答する用意ができておらず、適当な回答をしてしまったこと、ありませんか?
今回の記事では、瞬時に回答をしないデザインフィードバックにどのような良い点があり、なぜ皆さんも試してみるべきなのか、お伝えしたいと思います。
デザインフィードバックの状況
巷には「デザインフィードバックの仕方」、「より意味のあるフィードバックの集め方」、「フィードバックを受けるときに気をつけるべき間違い」などの情報が多く出ています。
フィードバックはデザイナーにとって厄介なものです。
そのため、フィードバックの話をしたくなかったり、むしろこの部分を飛ばしてしまおうと思うほどです。
すぐに返答/ すぐに返答しないフィードバック
まずは基本を確認しましょう。
オフィスの誰かがあなたに近づいてきて、あるデザインドラフトについてどう思うか聞いてきたら、その人は回答をすぐ求めていますね。
これはすぐに返すフィードバックです。
あなたのデザイナーから電話がかかってきて、彼の新しいデザインについてどう思うか聞かれました。
これも直ちにリアルタイムで起こるので、すぐに返すフィードバックです。
逆に、同僚からフィードバックを求めるメールが来ると、あなたには考える時間が与えられます。
数時間後、もしくは次の日に回答できるので、それはすぐに返さないフィードバックになります。
フィードバックチャンネル | 予想されるレスポンスの時間 | フィードバックの形 |
eメール | 数時間/数日 | すぐに返さない |
チャットメッセージ | 数分/数時間 | すぐに返さない(もしくは返す ) |
電話/skype/hangout | リアルタイム | すぐに返す |
対面での会議 | リアルタイム | すぐに返す |
ソフトウェアツール(usersnapなど) | 数時間 | すぐに返さない(もしくは返す) |
では、なぜ私がすぐに返さないフィードバックを押すのか、理由をいくつかあげましょう。
考える時間が与えられる
「話す前に考えよ (Think before you speak) 」という格言もありますね。
T : True それは真実か
H : Helpful それは助かるものか
I : Inspiring それは感動するものか
N : Necessary それは必要なものか
K : Kind それは親切なものか
デザインフィードバックをする前に、デザインドラフトをよく見てまず考えてみることが必要です。
フィードバックは具体的である必要がある
行動を起こせるようなフィードバックを与えるには、具体的な意見が必要です。
具体的にするには、次の質問に答えてみましょう。
- -あなたが取り組んでいるデザインドラフトの一番の目的は?
- -あなたのウェブサイトや商品を使う一番のターゲットグループは?
- -可能性のある使用ケースは?
- -このデザインの中で記憶に残るような点は?
- -どんな人がこのデザインに魅力を感じる?
- -このドラフトをもっとシンプルにするには?
- -このドラフトで混乱するようなところは?
- -このドラフトデザインが解決できる問題とは?
環境をコントロールする
生産的で効果的なデザインフィードバックを与えたければ、フィードバックがされる環境のセッティングも必要です。
ただメールを送るだけでは不十分で、フィードバックに使えるソフトウエアがあります。
Usersnapを使えばスクリーンショット画面にアノテーションを加えられ、そこにコメントを書いてフィードバックができます。
受け取ったフィードバックは集められて整理されるので、デザインに修正を加えたり、フォローアップの質問を始められます。
問題を提示する
デザイナーやデベロッパーは解決に多くの時間をかけ、一方問題自体には時間をかけない傾向があります。
まず問題に気づいてもらう必要がある際には、ただ解決策だけを提示しないようにしましょう。
フィードバックに感謝する
受け取ったフィードバックがどんなに「間違っている」と感じても、フィードバック一つ一つに感謝しましょう。決して恥ずかしいと思ったりせず、新しい視点を誰かがシェアしてくれたのだと、ありがたく思うべきです。
まとめ
デザインフィードバックは厄介なものですが、すぐに返さないフィードバックは良い点が様々あるので是非参考にしてみてください。
しっかり考える時間を与えてくれますし、フィードバックをする環境をもっと管理することができます。
※本稿は「The benefits of asynchronous design feedback.」を翻訳・再編集したものです。