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「ハイドロゲル」は優れモノ!3Dプリンターで作った「スマートゲル」は水中歩行や物体の移動ができる

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本記事は、A 3D-Printed Hydrogel That Can Walk Underwater & Move Objects
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約2分12秒

・3Dプリンターで作られた新しいスマートゲルは、水中を歩いたり、物体を摘んで移動させたりすることができる。
・電界を変化させることで、ゲルの動きや形状を制御することができる。
・人工胃や人工心臓、その他の筋肉の開発につながる可能性がある。

 

ソフトロボット【強度的・構造的に適度なやわらかさがあるロボット】やソフトアクチュエータ【人工筋肉】には、pHや温度、電界などの外部刺激によって作動する形状記憶ポリマーやハイドロゲルが使われています。特に、電気活性ハイドロゲルは、制御のしやすさ、高速作動、生体模倣の材料特性など、そのユニークな特徴から、最近注目を集めています。

 

これまでは、これらの電気活性ハイドロゲルの設計は、成形やリソグラフィー【半導体基板などにIC回路などのパターンを描画する技術】のような2次元の製造技術に限られていました。また、その作動も単純なものがほとんどでした。

 

最近、ラトガース・ニュージャージー州立大学の研究者たちが、電気活性ハイドロゲル構造体のシンプルな運動性を実証しました。水中を歩いたり、物体を摘んで移動させたりすることができます。硬い機器に比べ、設計や制御が簡単で、製造コストも安いのです。

 

このスマートゲルは、どのように生まれたのか?

この研究では、投影型マイクロ3D光造形技術(迅速で柔軟なデジタル光処理技術)を用いて、3Dハイドロゲルのソフトなロボット運動と操作を実証しました。

 

光に反応する溶液が、印刷工程において、光にさらされます。この溶液はゲルとなり、さらに塩水の溶液に入れられます。そして、2本の細いワイヤーで様々な電流を流し、様々な動きを促します。ゲルの高さは1インチ【2.54 cm】ほどで、歩く人間のように見えます。

 

水中を歩くハイドロゲル
出典:ラトガース・ニュージャージー州立大学

 

研究チームは、作動をより深く理解して操作するために、いくつかの電解質濃度と電界強度に対するハイドロゲルの曲げ変形を分析しました。また、投影型マイクロ3D光造形技術を使って、ハイドロゲルの構造とその厚さの影響も調べました。

 

研究チームは、3Dプリントによるゲルは、特定のイオン強度を持つ電解液(この場合は0.05MのPBS[リン酸緩衝生理食塩水]溶液)中で最も高い変形を示し、変形は印加する電界の強さに直接依存することを発見しました。また、作動時間のスケールはゲルの厚みによって直線的に変化します。

 

簡単に言うと、ハイドロゲルの寸法を変えることで移動速度を制御することができます(厚いゲルは移動速度が遅くなります)。ハイドロゲルは柔らかい素材でできており、70%以上が水分で、電気刺激で動くため、筋肉の収縮に似ています。

 

 

これらの主要なポイントを生かし、作動部品をプリントした2つのアクチュエータ、1つのグリッパー【掴む道具】と1つの物体搬送装置を実演しました。ハイドロゲルの双方向の運動は、電界中での変形による重心移動によって実現しました。

 

どのように役立つのか?

この研究は、現代の3Dプリント手法が、ハイドロゲル材料のサイズ、設計、汎用性をいかに高めることができるかを示しています。今回の場合、科学者たちは、これまでにない動きを特徴とするスマートゲルを作ることができました。

 

この水のような産物は、水中を這ったり歩いたりすることができ、物を傷つけることなく突き当たることができるような、海獣を模したソフトロボットにつながる可能性があります。また、70%の水分を含んでいるにもかかわらず固形であるゲルは、ゼリーやコンタクトレンズ、さらには人体にも含まれています。

 

そのため、このスマートゲルは、水中調査の実施とともに、人工の胃や心臓、その他の筋肉、さらには病気の検出・診断や薬剤の送達を行う器具の開発にも役立つと考えられます。

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