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MITがワクチン接種記録を患者の皮膚下に記録する新技術を開発

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本記事は、Medical Information Can Be Stored Under The Patient’s Skin
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約2分11秒

• 患者のワクチン接種記録を残すための革命的な手法が開発された。
• 量子ドットと呼ばれる染料の中に情報を記録し、それをワクチンと共に皮下に注射するというもの。
• このデータは特殊な機能を持つスマートフォンを使って読み取ることができ、最長5年間効果が持続するという。

 

ワクチンによって、年間200万~300万人が救われています。しかし、同時に年間150万人が、ワクチンによって防げる病気のために命を落としています。特に、医療インフラが整っていない発展途上国におけるワクチン不足が原因です。

 

こういった地域では正確な治療記録を保存するシステムがないため、誰がどのワクチンを必要としているかを把握することが困難なのです。そのため不要なワクチンを追加接種してしまうということがしばしば起こり、子どもたちを感染症の危険にさらしています。

 

今回、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者たちは患者のワクチン接種記録を保存する新しい方法を開発しました。情報を染料でパターンとして保存し、それをワクチンと共に皮膚に注入するというものです。

 

この新しい染料は量子ドットと呼ばれ、ナノクリスタルでできています。この染料は皮下で5年間効果が持続し、近赤外線スペクトルの光を発するので、それをスマートフォンのような携帯デバイスで読み取るという仕組みです。

 

ワクチン接種証明書を手に入れることができない地域においても十分な情報をもとにワクチン投与の判断を下すことができるので、この手法は非常に有益です。医療従事者たちはこれまで、子どもたちにワクチンを投与するとき、親たちの記憶に頼らざるを得なかったのです。

 

この技術を使えば、患者の医療記録をすばやく読み取り、子どもたちに適切なワクチン接種を受けさせることができるでしょう。

 

分散型医療記録

研究チームは、近赤外線スペクトルを発する銅を原料にした新しい量子ドットを構築しました。ドットの直径は約4マイクロメートル。生体適合性の高い球状の微小粒子に包まれているため、皮下に注射された後も同じ位置にとどまり続けます。

 

この球状粒子は直径わずか20マイクロメートルなので、マイクロニードルパッチで投与することができます(従来の針やシリンジは必要ありません。)マイクロニードルの長さは1.5ミリメートルで、パッチを皮膚に貼ると、約100秒の間に内容物を放出します。

画像出典: Second Bay Studios

 

マイクロニードルパッチで皮膚に注入されたパターン(染料)は肉眼では見えませんが、特殊な機能を持ったスマートフォンで近赤外線を読み取ることができます。医療従事者はパッチをカスタマイズすることで、投与するワクチンの種類に応じて異なるパターンを注入することができます。太陽光にさらされても、最長5年間は効果が持続します。

 

安全性は?

研究チームはマウスを使って次のような実験を行いました。一方のグループのマウスには量子ドットを加えたポリオワクチンを投与し、もう一方のグループには通常のポリオワクチンを投与しました。するとどちらのグループも同様の免疫反応を示し、染料がワクチンの効果に影響を及ぼさないことが確認されたのです。

 

染料はポリビニルアルコールという生体適合性の高いポリマーに包まれているため、人間の体内に注射しても安全ですが、研究者たちは患者に投与する前にさらなる安全性のテストを行う予定だとしています。

 

現在、1つのパターン内に保存するデータの量を増やす試みが行われており、これがうまくいけば、混合ワクチンや投与した日付など、より多くの情報を記録することができるようになるでしょう。

 

さらに、この技術によってバイオセンシング、データストレージ、そしてワクチンの応用技術などの新たな扉が開かれるだろうと研究者たちは考えています。

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