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ブラックホールをビジュアル化-NASAがシミュレーション動画を公開

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本記事は、The Stunning And Most Accurate Simulation Of A Black Hole
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約1分55秒

・新しいシミュレーション動画は、ブラックホールの周りにある光が重力によってどう歪められるのかを示した。

・これは、これまでで最も正確なコンピュータ世代のブラックホールの視覚化である。

・降着円盤や光子リングなど、ブラックホールの重要な構成要素をすべてはっきりと示している。

 

2019年4月、研究者たちはブラックホールの史上初となる画像を公開しました。おそらくそれは科学上最も大きな功績です。地球から5500万光年離れた場所にある超大質量ブラックホールに関する画期的な進歩の詳細は、一連の6つの論文で発表されました。

 

画像はかなりぼやけてはいますが、いつの日か天文学者は本物のブラックホールを高画質ビデオで収めるでしょう。それまでは、NASAが明らかにした美しいシミュレーション動画でブラックホールがどのように実際に見えているかをお見せします。

 

これは、史上最も正確なコンピュータによるシミュレーションです。落下する高温の物質でできた「降着円盤」と呼ばれる円盤に蓄積したブラックホールの周りの光を、重力がどのように歪めるかを表しています。強い引力が円盤のあらゆる領域から来る光を歪め、変形した外観を生成します。

 

ブラックホールの視覚化ーさまざまな側面

1.降着円盤

降着円盤は、ガスなどの物質がブラックホールの強い引力に引き寄せられてブラックホールの周囲に形成されます。重力と摩擦力によって物質は圧縮され温度が上昇し、円盤から電磁放射が引き起こされます。

 

渦巻き状の物質が入ると、降着円盤で明るい結び目のようなものが継続的に形成しては消えていきます。事象の地平面に最も近くにある物質は非常に速い速度(光速と同じ速さ)で周回する一方、外側にある物質は少しゆっくりと周回します。この違いから、結び目が引き伸ばされてせん断され、降着円盤に暗いレーンと明るいレーンが生成されます。

2.相対論的ビーミング

降着円盤は右側の方が左側よりも暗いように見えます。円盤の光るガスからの光は、物質が私たちに向かって動く側で明るくなりますが、私たちから遠ざかるように動く側では暗くなります。(アインシュタインの相対理論性による。)

 

円盤を真上から見ると、この非対称性に気付くことはありません。その観点から、見る角度によって降着円盤の見え方も変わることが分かります。

 

3.光子リング

ブラックホールの強力な重力によって、光はねじ曲げられ明るい光の輪のような物体になります。(降着円盤の下側)この輪は円盤の複数の歪んだ画像で構成されています。

 

これらの画像を構成する光は、ブラックホールの周りを数回周回のちに脱出したものです。リングがブラックホールに近づくにつれ、薄く暗くなっていきます。

 

コンピュータで生成されたブラックホールモデルは球形であるため、リングは全方面から見て同一(円形)に見えます。

4.ブラックホール・シャドウ

ブラックホール・シャドウは光子リングの内側にある部分です。事象の地平面の2倍の大きさであり、それを超えると光が出てこられない境界です。この領域はブラックホールの重力によって光が曲げられたり捕らえられたりすることで形成されます。

 

これらのシミュレーションは、重力が時空の構造にどのように影響するのか、そしてブラックホールの近くで実際に何が起こっているかを理解するのに役立ちます。

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