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グラフィックデザイナーが知っておくべき著作権に関する基礎知識 著作権を侵害しないための考え方

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本記事は、Copyright Basics for Graphic Designers
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約2分32秒

デザイナーにとって、著作権に関する法律やデザイン特許、商標登録の知識は必要不可欠です。それらの法律は、アート活動、イラスト、写真、その他グラフィック画像などを保護するために存在しているからです。画家として制作活動をしている場合や、規定の表現手法で活動をしている場合は適用されませんが、何かを制作すればその瞬間に必ず著作権が発生します。

 

デザイナーは制作したものがオリジナルであることを証明しなくてはなりません。著作権があるおかげで、グラフィック素材を借りる際に法律沙汰にならなくて済むのです。

 

今回は、優秀な弁護士に聞いた著作権に関する情報をご紹介します。今後の制作活動を円滑に続けていくためにも、これらの基礎知識をぜひ活用してください。

1.著作権の対象

デザイナーにとって、何が著作権の対象になるのかはとても重要です。タイトルやスローガン、名前、数値や図表、暦、シンボル、色、文字のバリエーションなどは対象外ですが、これらは商標登録で保護されています。名前を付けたり形やシンボルを与えたりすれば、マーケット内でその製品や商品を見つけるのが簡単になります。また著作権は、商標登録されたものを引用する際に文字で記載されることがほとんどです。

 

2.登録

著作権は制作物が形になって発生するので、何かに登録する必要はありません。しかし、他人による勝手な使用を防止するためには登録作業が必要です。わざわざアメリカの著作権会社まで訪れる必要はありませんが、用紙に記入して手続きをする必要があります。著作権の登録をしておくと、さらにいいことがあります。

 

3.クリエイティブ活動と著作権の保護

クリエイティブ活動は法律で保護されていますが、アイデアまでは保護されていません。なので所有者に独占権を与えてしまい、すでに公表されているものと似たような制作物やコピーが繰り返し流出してしまいます。会社員の場合は、働く際にNDA締結にサインをするので、制作物の所有権は会社にあります。今後参考にしたくなった時のためにも、権利は共有しておく方がいいでしょう。

 

4.著作権の侵害

本人の許可なしに勝手にデザインをコピーすれば、それは著作権の侵害にあたります。それには二種類あって、一つは権利を所有すること、もう一つはその複製を行うことです。細かい基準は国ごとに異なりますが、提出用紙を記入して登録するだけではデザインは保護されません。登録したらどうなるのか、制作物を守るには何をすべきかを知ることが重要です。

 

5.オリジナルの定義

他のものと簡単に見分けのつくデザインであれば、それはオリジナルだと言えます。むやみに奇抜である必要はありませんが、他と区別がつく程度には異なるデザイン要素が必要でしょう。オリジナルのものに修正や変更を少し加えたとしても一緒です。例えばCadburyのチョコレートが違う色の包装で包まれていたとしても、デザインが同じであればそれはオリジナルだと言えます。

 

6.CCライセンス

CCライセンスとは、制作物や活動内容をシェアしたい人のためにある著作権の一種です。どこかに帰属している条件のもと6種類のライセンスを取得することが可能で、商業目的でも非営利でも構いません。芸術家やデザイナーは、ネット上でライセンスの取得が可能です。共有物は、ライセンスの範囲内できちんと保護されています。

 

7.著作権の保護期間

著作権の保護は、作者が亡くなった後も長続きします。50年続く場合もあれば、アメリカのようにもう20年長く保護される場合もあり、その長さは国によって異なります。

 

8.アメリカ外での著作権保護

著作権保護に関する法律は、世界中どの国にも存在します。その手続きは国ごとに多少異なるものの、Berne Convention for the Protection of Literary and Artistic Worksに同意した国は、同じ協定(締切や期間など)に従わねばなりません。

 

まとめ

芸術家やデザイナーの制作物を利用する際は、単にそれを使用する以上のことが起きています。著作権があることで、作者本人に利用の旨を知らせる手間を全て省くことが出来ます。もし素晴らしい作品を見かけてそれを利用したいと思ったら、その背景にいる制作者に敬意を示しましょう。また、著作権の侵害にはくれぐれも気をつけてください。制作物は全て、長い年月をかけた作者の努力の賜物です。

 

取り扱う際はその品性を保つことを意識し、どのように使用されるかをはっきりと明示することが大切です。

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