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絶対に割れないスマホ画面保護フィルムを開発 アルミより強くて軽いポリエチレンシートとは?

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本記事は、No More Broken WindScreen & Displays: New Transparent Films As Strong As Aluminum
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約1分30秒

・アルミニウムより強くて軽いポリエチレンフィルムの加工技術が開発された。

・ポリエチレンフィルムはウインドシールド、サンバイザー、グレージング、電子機器のディスプレイに使用可能である。

 

透明なポリマー材料を作る際に一般的に使われている素材は、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリスチレン、ポリカーボネートです。これらの素材では可視光領域で92%までの透過率が実現可能ですが、ポリマーの張力や弾性の強さといった機械的な特性は標準に達しておらず、限界があるためその用途は包装のみに限られます。

 

ロンドン大学とウォーリック大学の研究チームはアルミニウムより強くて軽い、ポリエチレンフィルムの新しい加工技術を開発しました。この素材は重量を軽くしながら柔軟性と強度を加える方法で、ウインドシールド、サンバイザー、グレージング、電子機器のディスプレイに使用する事ができます。

 

ポリマーの微細構造、特にポリエチレン素材は重いものを持ち運ぶ事ができますが、熱して引き伸ばす製造工程とその際の欠陥によって透明度が低くなってしう事が課題でした。研究グループはすでに高密度ポリマーが熱せられる過程で特殊な添加物を加える事で強度を増し、90%の透過率を実現していました。

 

この研究で科学者たちはもっと大きなことを成し遂げました。彼らは添加物を使用せずに透過率をあげ、なおかつ弾力と強度もある高密度ポリエチレンの加工技術を開発したのです。

 

どうやって実現したのか?

 

研究者グループは高密度ポリエチレンシートを融点以下の温度で取り出すことにしました。そうすることで透明度と強度の最適なバランスは90°C110°Cの間で調整することによって得られることを発見したのです。

 

また、このような温度での高分子鎖の移動度が大きいと引き伸ばしたシートも欠陥が少なくなります。欠陥が少なくなれば光の散乱も少なくなるため透明度が高くなります。

 

こうして出来上がったポリエチレンシートの強度と柔軟性はポリカーボネートとポリポリ(メタクリル酸メチル)の10倍で、実験では最大張力は800MPa、最大弾性係数が27GPaという結果でした。航空宇宙用アルミニウム合金の最大引力は500MPa、アルミニウムの最大弾性係数は69GPa、さらにアルミニウムの密度はポリエチレンのほぼ3倍です。

 

 

この統計は全て新たに開発された高強度透明ポリマーシートがアルミニウムやスチールのような金属よりも優れていることを明確に示しています。このシートは積層複合材料に使用する事ができるので従来のポリマーや無機ガラスの代替として自動車用のガラス、電子機器のディスプレイなど様々な用途に用いる事ができます。

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