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【WordPressプラグイン開発者向け】UXの基本コンセプト WordPress開発ワークフローにUXを取り入れるためのヒント

本記事は、Introduction to UX for WordPress developers
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約5分33秒

私はかつてプラグインやテーマの開発者でした。この記事ではUXの基本的なコンセプトをいくつかご紹介します。これはあなたのプロダクトを使うすべての人々の生活をより簡単に、そしてあなたのプロダクトをもっと成功させる研究分野です。

 

はじめに、WordPressに繁栄をもたらしているすべての偉大なプラグインとテーマの制作者に敬意を表します。

UXの必要性

私はこれまで10年間WordPressソリューションを制作し、その間サードパーティープのラグインやテーマもたくさん見てきました。それらの中には他のものより使いやすいものも、理解するのに長い時間を要するものもありました。

 

私はまた、クライアントのために多数のカスタムプロダクトの制作もしました。フリーランスとして働き、かつ一つのチームであることは、人々のニーズへ合わせて仕事を調整することへの配慮に富んだものでした。そして振り返ると、UXのコンセプト、リサーチ、そして方法を開発のワークフローにおける取り入れることによって、よりよく働くことができていたことがかわかります。

 

私は一方で、開発者にとってプロダクトのユーザビリティやユーザーエクスペリエンスに焦点を当てることがいかに難しいかを知っています。開発者はものごとを機能させ、機能を作成し、良質なコードを書くことにばかり重点を置く傾向があります。もちろん、それらはどれも良いことではあるのです。

 

しかし私の経験は、私たちがユーザーに差し出すインターフェイスがしばしば後付けであるか、あるいは少なくとも何か最善だと思い込んでいるものであったりします。そしてこの思い込みが検証されることはめったにありません。

 

こうした開発者のユーザーインターフェイス制作に関わる問題として、製作者本人にしか正確に理解できないインターフェイスが公開されるということは少なくありません。

 

私たちはプロダクトの内部と外部を知っていて、プロダクトおよびUIがユーザーにとって簡単で理解しやすいものであると思っています。しかし、ごめんなさい、そんなことはめったにありません。

 

このようにして不十分なインターフェイスができあがり、一部のユーザーがアクセスできないという事態が判明します。さらにこうした事態はプロダクトの見直しにあまり反映されず、ユーザーベースであるための一層のサポートが必要となるのです。

 

これが、UXの真価があらわれる地点です。

 

私たちはもちろん、プロダクトに関わる問題に頻繁に気づいて繰り返し処理し、将来的な公表においてはすべてが改善されていることを約束します。しかしそんなとき、変更を加えようとして、根拠のない方法で、どのようなフレームワークをも用いないでやみくもに作業をはじめがちです。

 

ユーザーにとって実際に物事をより簡単でより良いものにしていることを確認するためのフレームワーク。

 

UXとはそのようなフレームワークです。

 

そしてUXとはユーザーのニーズを扱い、彼らのニーズを満足させられるか検証する方法を取り入れるものです。

 

これは製作者がより良いプロダクトを制作することを助け、競合相手と差別化し、ビジネス上の有益な強みを与えてくれます。

 

実際、WordPressプロダクトを制作しているすべての大企業はチームの中にUXデザイナーを参加させており、それはプラグインやテーマに明らかにあらわれています。このレベルの競合では、選択の余地はありません。

 

ここまでのまとめ

UXなしに競合相手との差異化することは、こんにちにおいてはほとんど不可能でしょう。

UXとは何か?

ウィキペディアにおいては、以下のように定義されています。

 

ユーザーエクスペリエンスデザイン(UXD、UED、またはXD)とは、インタラクションによって提供されるユーザビリティ、アクセシビリティ、そして楽しさを向上させることで、プロダクトに対するユーザーの満足度を高めるプロセスです。ユーザーエクスペリエンスデザインには、従来のヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)デザインが含まれており、プロダクトないしサービスのすべての側面へ、ユーザーに近い視点から対処することによって改良を試みます。

 

IDEO.orgが提案しているように、UXデザイナーはユーザーに満足を確約するために5ステップのプロセスを使います。

 

1.共感

潜在的なユーザーに、ニーズと最近の目的の達成方法について尋ねてください。同時に目的の達成のために最も苦労しているタイミングについても質問してください。

 

2.問題の特定

最も影響の大きい分野を優先し、最初に確実に、最も緊急の問題をターゲットにして解決してください。

 

3. 思索

以上の問題を解決する方法を考え出し、早期にソリューションを形にする準備をします。アイディアは基本的なものかもしれませんが、先進的なものでもありえます。想像力を自由に働かせ、クールなソリューションのためにブレインストーミングをしてください。

 

4.プロトタイプ

ソリューションのプロトタイプを作成してテストします。そして潜在的なユーザーに提示し、そのソリューションが問題解決のためにどの程度役立つかについてのフィードバックを集めます。

 

5. 検証

プロトタイプに変更を加えることで、フィードバックを繰り返します

 

UXデザインのプロセスはインタラクティブであり、これはとりわけプロトタイピングと検証のタイミングにおいて顕著です。普通、プロダクトをコードで実装し始める前に数回のプロトタイピングと検証を行うものです。

WordPress開発ワークフローにUXプロセスを取り入れる方法

既存のプロダクトにUXを取り入れようとしているのか、あるいは何かを新しく制作しようとしているのか、いずれにしてもアプローチはよく似ています。プロセスを始動させる方法について、以下にいくつかヒントを示しました。

 

・潜在的なユーザーに働きかける

世界中のあらゆる主要都市にWordPressコミュニティがあります。WordCamやWordUpを訪れ、質問を投げかけてください。コミュニティはオンラインにもあるので、そこに参加している人々に働きかけてみてください。フィードバックを集めるために、調査の準備をしましょう(Googleフォームが適しています)。

 

・現在のユーザーに働きかける

プラグインやテーマをアップデートして管理者エリアにメッセージを表示し、それを介して現在または将来のプロダクトに関するフィードバックを要求することができます。前述の通り、Googleフォームがうまく機能するでしょう。

 

ヒント:クリック率を把握するには、短縮リンクを使用しましょう

 

・プロダクトに分析を含める

これは容易にできるうえ、収集した利用状況のデータからたくさんの洞察を得られます。データを収集するためにGoogle Spreadsheets APIを使用するのが簡単で、データベースを準備する必要はありません。どの機能が最も使用されているか比較し、使用頻度の高い機能を見やすくします。反対にめったに使用されないものを非表示にする方法を見つけ、設定ページを見る際の認識負荷を軽減します。さらにエラーと失敗を記録し、リテンションレートを確認します。プラグインがアンインストールされるまでに、どれくらい長く使用されたでしょうか。アンインストールを記録して、その背後にある理由を見つけましょう。

 

ヒント:はじめにデータを収集する許可を求めるのを忘れないようにしてください

 

・競合相手から学ぶ

ユーザーの生活を簡単にするといった観点から競合相手が自分より優っていることがらを見つけ、学んでください。

 

・サポートの提供から学ぶ

プロダクトのサポートを提供しているとしたら、それはユーザーが感じている問題点を探すのにとても貴重な機会です。もしサポートチームがあるなら、ユーザーが最も苦労している原因を質問してみましょう。あるいは自分でサポートを提供しているならそうしたことを既に知っているはずです。平均的なユーザー知識のレベルは、想像するよりずっと低いということを覚えておいてください。テクノロジーに精通しているか否かに関わらず、すべての人にとってプロダクトを親しみやくするために、どのように調整したら良いのかを調べてください。

 

ヒント:最も複雑な機能でも、魔法のように機能させる方法があるはずです

 

・良いメッセージ、優れた説明を書く

これまで数え切れないくらい多くのだめなエラーメッセージを見てきました。コミュニティの中で最も優秀な者でさえやってしまうのです。「予期しないエラーが発生しました」というメッセージは、ユーザーにとってなんの価値もありません。何か予期しないことが起こったとき、そのことを伝える良い方法を見つけ、そこに修正する方法についてのフィードバックも含めてください。また、UIのためにより良い説明を書くように気をつけてください。メッセージを賢く伝えることによって認識負荷を軽減できるのです。

 

・UIデザインの基本を学ぶ

既に複雑になってしまっているWordPressのインターフェイスを、専門外の人々にももっと親しみやすくする方法を探してください。改善する余地は大いにあります。UIについての記事はたくさんあるので、ぜひそれらを探してチェックしてください。

 

・UXコミュニティに参加する

これは独立したWordPress開発者が自分の道具箱に追加できる最も貴重な財産です。デザイナーから学び対話することで、あなたの仕事は全く新しいレベルに引き上げられ、ビジネスは新たな成長を遂げることになるでしょう。そしてあなたを雇いたいと思っている誰かにとって、あなたはもっと価値のある人材になるでしょう。

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