マーケティング

マーケティング

PR

高品質のWordPressテーマが無料だったのって昔の話?売上目的の場所へと変わっていったWordPressを初期のコミュニティに戻すことはできるのか。

speckyboy

Speckyboy is an online magazine for designers with its focus on sharing helpful resources, exploring new techniques, sharing useful tips, and inspiring you to build a better web.

本記事は、Are High-Quality Free WordPress Themes a Thing of the Past?
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

974 views

読了時間 : 約4分57秒

古い言い回しで“タダの昼飯などない”というフレーズがあります―つまり全てはお金がかかるという意味です。ここ最近は、使用可能な無料WordPressテーマもより同じ道を辿っている傾向にあります。

 

WordPress初期の頃は、正式な貯蔵庫にリスト化されていたテーマは実際に無料で、広告やつまらなそうな特集に邪魔されていませんでした。どこかの開発者が、プロジェクトに使えそうな役立つものを使ったからコミュニティに全体で共有したい、という概念が普通でした。また、デザイナーを目指す人は、無料のテーマをつくる経験を生かして彼らのスキルアップに役立ててしました。

 

このような例はまだ存在しますが、見つけるにはかなり時間がかかります。最近は、無料テーマの市場も商業目的の商品と一緒になったバージョンのものがほとんどです。

 

この変化に気づく人々は増えてきました。WordPressの共同創立者マット・ムレンウェグは最新のPost Status Slackチェンネルでこう言っています。“.orgテーマのディレクトリルールとアップデートの仕組みはクリエイティブな投稿を追いやってしまい、今ではアップセルを狙う投稿がほとんどになりました。”

 

何が起きたのでしょう?ここからは何が原因でこんな結果に行き着いてしまったか、そして無料テーマ市場が再建を果たすにはどうしたらよいか、いくつか方法を見ていきます。

 

 

WordPressとオープンソースはもうおまけでもらえるものではない

WordPressの初期について思い出したいカギとなる事実が、その卑しい始まりです。このプロジェクトには企業の支援金などありませんでした。代わりに、献身的な開発者やコミュニティがそのソフトウェアを中心に育っていった物語なのです。

 

これは、人々が全員に利益をもたらす方法で貢献するきっかけになりました。WordPressコアのウイルスを排除したりカッコイイテーマをリリースしたりどんなことであれ、多くの人がこのチームの一員になりたがったのです。その中の一部にとっては、これがオープンソースの世界への初めの一歩であったでしょう。好きに使える無料アプリのおまけは、MicrosoftやAdobeの固定の商業用商品と等しい存在でした。

 

企業側は、オープンソースソフトウェアの概念についてあまり乗り気ではなかったようです。なぜなら、WordPressには伝統的な集中型の労働力が存在しなかったため、そのコンテンツ管理システム(CMS)は可愛らしい近所の野良犬のようなものだとユーザーからは見られていました―そのため業界の大手プレーヤーからは無視されていたも同様だったのです。

 

 

業界の勢力になる

状態は大きく変化しました。現在WordPressはCMS市場の約40%を占め、まだまだ成長を続けています。Automattic(ムレンウェグに創立されたWordPress.comを管理する会社)への投資は、Salesforceなどの大企業からも来ています。

 

WordPress全体の経済が形取られてきました。エージェンシーやフリーランサーはウェブサイトをつくり上げます。開発者はプラグインやテーマ、メンテナンスサービスを売ります。ウェブホストは、ソフトウェアのユニークなニーズに最適化されたパッケージを提供します。そして企業内使用は今や当たり前になりました。

 

テーマ開発は特に、過去10年で爆発的に人気を得ています。それに対し作者たちは、サービス品を配ろうとは思っていないようです―少なくともユーザーを様々なアップセルで射止めるまでは、です。

 

はっきり言うと:この方式を変えたのはお金です。これを理解するのは簡単です。WordPressテーマをつくり上げ、メンテナンスを行い、サポートを行うための作業量を考えたとき、計り知れない努力が関係しています。何人が無料でやりたいと未だに名乗り出てくれるでしょう?

 

 

 

テーマとプラグインの異なる世界

ここで面白いのが、稼げるお金にも関わらず、無料のWordPressプラグイン市場はなんとかやっているということです。周りを見れば、高品質の選択肢はまだまだ見つかります―中には広告を載せる必要のないものも存在します。それらの数も少なくなってはいますが、それでも存在しています。

 

なぜでしょう?それは、プラグインの作成がまた違ったプロセスだからです。開発者は内容をできるだけ簡単にも、できるだけ複雑にもできます。一つの細かいトピックについてつくってもよいし、全部を対象範囲として作成することもできます。作成者は、大衆向けに完全機能型ソフトウェアを無料でリリースするという賢明な選択を取ることが可能です。

 

先ほども言いましたが、テーマには多くのアップセルが付いてきます。しかしそうであるべきなのかは、協議する価値があると思います。

 

商業用テーマの多くには、追加機能がたくさん含まれています。スクリプトがもっと、CSSファイルがもっと、コンプレックスPHPがたくさん付いています。ページビルダーのセットやその他の関連プラグインなども忘れられません。テーマが大きいほど、維持とサポートを行うのが難しいのです。

 

誰が一番テーマの中に色々詰め込んで売りものにできるかの競争です。もしかすると、それが道を外れた理由かもしれません…

 

 

無料テーマは簡易性を優先すればまだ活躍できるかもしれない

現在、WordPressテーマの風景は膨大で気に障るような売り文句で溢れていて、誰が利益を得る立場なのかわからない状態です。ユーザーは複雑な商品を受け取っていることから、多くの場合で長いリストの機能が提供されるが安定性やアクセスの簡易性に欠けることがあります。そしてテーマ作者は、流行りに追いつくためもっと追加する必要があるとプレッシャーを感じているのです。

 

もしかすると真逆のアプローチが答えになるかもしれません。頻繁に、無料テーマというのは大きい商業商品の小さいバージョンです。代わりに、ベターな方法は一からやり直し基本を教えるものを確立することだという可能性が考えられます。

 

 

テーマ作者が利益を得る方法

テーマ作者を目指す人々にとって、これは経験を積むと同時に露出を増やす方法になるでしょう。これまでで最大の何かをつくろうと頑張るより、小さなものから始めてみてください。ページビルダーの仕組みを発明し直すことより、Gutenbergのブロックエディターなどの核となる機能に頼ってみてください。単純に、機能するテーマをつくるのです。

 

さらに、この方法は商品をサポートしユーザー層とコミュニケーションをとるための貴重な経験を生んでくれます。ここで学んだ教訓は、商業用テーマのオペレーションを運営する要求に対しても、準備できる手助けになるでしょう。その時がきたら任せられる自信に繋がります。

 

すでに確立された作者も利益を被ることができます。顔に突き付けられているようなアップセルのない、今までにない基本テーマをつくってください。品質を強調し、ユーザーと絆を築きましょう。よりしっかりとしたバージョンが必要な場合は、彼らもよりあなたの商品に目が行くようになるはずです。

 

初め、このアプローチは逆風のようでした。しかし成功はまたの成功を呼びます。そして数名のテーマ作者がこのような簡易性を重要視すれば、この活動が広まるのも時間の問題です。

 

 

無料WordPressテーマは救う価値がある

新しいユーザーに上手く参加してもらうことが、長い間WordPressプロジェクトの焦点でした。ウェブホストを通してワンクリック決済や完全機能型コンテンツエディターを追加するためでも、これらの初めての経験には大きな意味合いがあります。これは、一人のユーザーが長期的に亘ってCMSについてきてくれるかを決断する手助けになるからです。

 

無料テーマには担うべき役割があります。新しいユーザーが簡単にWordPressに付いてくるセットのデフォルトテーマを選べる中、選択肢を提供することも同時に重要です。残念なことに、高品質な無料オプションは減ってきています。

 

テーマ作者にとって、滑り込み参加を決行しブランド認知度を高めることが極めて重要になります。しかしこれを達成するためには、哲学の方向転換が必要です。半分準備のできた商業用商品をリリースする代わりに、品質や簡易性への新たな注目こそが市場が待ち望んでいることなのです。

 

皆さんも一緒に、新しい世代の無料WordPressテーマが軌道に乗ることを祈りましょう。ユーザー層へ、世界一の人気CMSのベストな顔を見せられる世代です。

おすすめ新着記事

おすすめタグ