商品に対する顧客の関心について、Edelmanより新たなレポートが報告されました。そこで、企業の与える世間へのイメージと、調査結果に基づく対応をご紹介します。
その企業が成功するかどうかは、顧客の関心を集められるか否かにかかっています。彼らのニーズを叶えていない限り、顧客を納得させるのは難しいでしょう。そのための信頼関係を築く方法を、今からご紹介します。
ブランドだけで顧客の興味をひくのは、容易なことではありません。間違った方向性や、ニーズに合っていないキャンペーンが行われていることもよく見かけます。
とは言うものの、顧客の信頼を得ることは不可能ではありません。彼らの望むことをきちんと捉えてさえいれば大丈夫です。商品、ブランド、ひいてはビジネスへの信頼度を高めるには、いくつかのステップを踏む必要があります。
Edelmanが新しくリリースした”Trust Barometer Special Report”を読めば、顧客が企業に期待することを知るヒントが得られるでしょう。
そこから生まれる利益を追求する手がかりこそ、我々が常に探しているものです。
最も重要な信頼関係
ブランドへの信頼度について、顧客が気にかけているのは次の3つです。
・商品の価値
・顧客の得られるメリット
・ブランド自体のインパクト
これら3つを考慮して、次のステップ(販売、契約、フォロー)へと進むかどうかが決まります。
これらの判断基準に対する関心は高まりつつあり、さらに次のような特徴が挙げられます。
・商品への関心を持っているのは、全体の62%
・得られるメリットについて関心を持っているのは、全体の55%
・ブランドのインパクトについて関心を持っているのは、全体の69%
以上のことから、顧客がその企業を信頼するか否かは、ブランドの持つインパクトによる影響が最も大きいことが分かります。社会問題に関与するかしないかは、どちらにせよ企業価値を信頼する顧客にとっては大きな意味を持つでしょう。
主な購買理由
ソース:Edelman
さらに多くの関連事項を取り上げるには、顧客の心理を理解する必要があります。そのためには信頼というものが大事なカギを握っており、売上にも大きな影響を与えます。
主な購買理由として挙げられるのは、次の通りです。
・品質
・利便性
・価値
・素材
・ブランドへの信頼度
・サプライチェーン
一方で、信頼を獲得出来ていないブランドもたくさん存在します。少なくとも、ブランドを信頼して購入しているわけではない顧客も34%存在しています。
ブランドへの信頼度が上がれば、さらに顧客の購入は増えるでしょう。
ソース:Edelman
顧客からの信頼を得ることにより、ブランド全体に目を向けさせることが出来ます。存在を知り購入してもらうだけでなく、ブランドのフォローや今後のサポートへも結びつく可能性もあります。つまり、長い目で見れば企業の発展と顧客との継続的な関係に大きく寄与しているということです。
差別化のチャンス
ソース:Edelman
そのために出来るのは、まずは顧客の声を聞くことです。ブランドの差別化を図り、社会問題に貢献したい企業は数多く存在します。
回答者の53%は、どの企業も直接関係のない社会問題に取り組むべきだと考えています。メッセージ性の強い社会問題に貢献しつつ、商品価値と顧客の満足度のバランスをうまくとることが、ブランドの明るい将来へと繋がってゆくでしょう。
ソース:Edelman
しかし、ブランドの信念を貫くことも重要です。そのためには、トレンドとなっている社会問題について意見を述べるだけでは不十分です。何かの団体に所属せずにアクションを起こせば、信頼を獲得しやすいのは事実です。自社商品を売りたいがために、社会問題をマーケティングの一環として取り扱うブランドが多すぎる、と回答者の56%は主張しています。
顧客の信頼を勝ち取る方法
顧客の信頼を獲得するには、長いプロセスを要します。彼らの考え方をたった一晩で変えることは不可能ですが、段階を踏んでこのプロセスを攻略するのは簡単です。
ソース:Edelman
1.約束を守り、自分の言葉で行動すること
社会問題に貢献してブランドの認知度を上げるには、何かのきっかけが必要です。大きな問題に取り組んで成功を収めたブランドも数多く存在します。そのためには、一貫した発言を貫き通すことが成功の秘訣だと言えます。
2.信頼出来るインフルエンサーを利用すること
回答者の63%は、ブランドよりもインフルエンサーの主張の方が信憑性が高いと述べています。彼らのおかげで、共に働くパートナーとしてターゲットとなる顧客と繋がることが可能です。コンテンツに対して確実に顧客に関心を持たせるためには、インフルエンサーの信憑性はかなり重要です。
さらに、インフルエンサーとブランドの信念が一致する必要があります。社会問題を取り扱う場合はなおさらでしょう。
インフルエンサーと協力することで、多方面のメリットが生まれます。売上や信頼関係の構築のみならず、ブランドへの興味関心をひく効果が期待出来ます。
3.複数のチャンネルを取り込むこと
インフルエンサーがうまく導入出来たら、コンテンツも次のステップへと進まなければなりません。そのためには、複数のチャンネルをプロジェクトに用いるのが良いでしょう。
独自のメディアやソーシャル、有料のメディアを駆使して考えを世界中に発信し、信頼を構築することが可能です。
異なる3つのメディアを通じて発信すれば、メッセージの信憑性はさらに高まるでしょう。
テクノロジーを使ってブランドの信頼を上げる方法
ブランドへの信頼をアップさせるために3つの基準を考える際は、実践的なステップを踏むことでよりマーケティング戦略を効果的に立てることが出来ます。
顧客の満足度を高める方法として、商品価値だけでなく世間に与えるインパクトも重要です。
顧客満足度を上げるには、より良いサポートを提供して顧客の信頼を得ることが必要です。この場合、カスタマーサポートやEメールを利用したCRMの活用をおすすめします。時間をかければかけるほど、大きな成果が得られるでしょう。
さらに、マーケティング戦略を行うツールとしては、商品の価値やメリットを顧客に納得させるために分配ツールの活用も必要です。ブランディングからマーテックに至るまで、テクノロジーを活用すればブランドへの信頼も自然と厚くなっていくでしょう。
少なからず、テクノロジーの活用が社会的に良いブランドイメージを残すことも確かです。顧客は、本物のキャンペーンを実施している企業をが信頼したいと考えています。一方、企業側はマーケティングツールとしてインフルエンサーを発掘し、共にプロジェクトを行う人材を見つけ出すようなことも可能です。ユーザーを分析し、パートナーを組めるかどうか見極めるプロセスは、信頼関係を構築するのにとても重要です。
まとめ
喧騒な現代でブランドの認知度を上げるには、信頼度をアップさせることが重要です。競合他社が増えるにつれ、今後は商品やサービスも今のままでは十分とは言えなくなってくるかもしれません。
顧客との関係を継続するためにも、次のことを頭に入れておきましょう。
・顧客は商品そのものに対しても関心を持っているが、同時に企業のサポートする社会問題も注目されている
・そのブランドを信頼出来るかどうかが、購入するか否かのカギを握っている
・顧客が期待しているのは、他との差別化を図り、信頼を裏切らないようなブランドである