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マーケティングテクノロジーにおける課題とは?

ClickZ

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本記事は、The dark side of marketing technology (martech)
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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マーケティングテクノロジー(マーテック)は企業の役に立つ優れたツールですが、同時に多くの課題もあります。この記事では、マーケティングテクノロジーの複雑さなど、いくつかの課題を解説します。

 

マーテックは、マーケティング部門をはるかに超えて、営業、カスタマーサービス、そしてITの領域にまで及ぶ、現代のビジネスのあらゆる側面に影響を与えます。企業規模に関わらず、Chimpanzeeのような電子メール自動化ツールからSprout Socialのようなソーシャルメディア管理ツールまで、何らかの形のマーテックを使用しています。

 

企業レベルの組織では、AIや機械学習などの新機能と組み合わされたツールの爆発的な増加により、マーケティング活動をこれまでになく迅速かつ効率的に拡大することが可能にななっています。しかし、マーテックには企業の混乱を招くような課題もあります。2011年、スコットブリンカーのマーテックにはわずか150のツールしかありませんでしたが、今年の時点では8000ものツールがあります。

世界広告研究センターとグローバル金融会社BDOの調査によると、マーケターの76%がより多くのツールを追加したいと考えていることが明らかになりました。これは、急速に変化するマーテックに追いつこうというプレッシャーがかかっているとも考えられています。

 

もちろん、他にも課題があります。自動化とデータ管理のスキルを持つ人材を見つけて採用することの難しさ、自動化と創造性のバランス、ツールの複雑さなどが例に挙げられます。まずは、ツールとソリューションの数が増えるにつれて課題となっている「複雑さ」から見ていきましょう。

 

マーテックの複雑さ

Clickが開催した最近のマーケティングオートメーションサミットでは、マーテックの複雑さが、参加したしたマーケティングリーダーの間で永続的な課題として取り上げられました。つまり、マーケティングキャンペーンを自動化するために利用できるデータとツールの数に圧倒されているのです。

 

ツールを最新の状態に保つことは、絶えず変化する消費者行動と高まる期待に追いつくために今や必要なタスクです。多くのマーテックリーダーは、「マーテックロードマップ」を作成しています。これは、企業のマーテックスタックをビジネス目標に合わせる計画ですが、長期的なものではありません。

 

Gardenerが実施した2019年のマーケティングテクノロジー調査によると、マーケティングリーダーの80%近くが、ロードマップは18か月を超えないものだと述べていることがわかっています。たとえば、Scatterbrainのツール数は、わずか一年で7000から8000を超えるソリューションに成長しました。Gardenerの調査によると、マーテックリーダーの3分の2が少なくとも年に4回ロードマップを更新しており、14%が毎月更新していることを示しています。

それでは、ツールの監視や調整、更新に多くの時間を費やしているのは誰でしょうか?この問いは次の課題として解説する、変化し続けるマーケティングに関する課題にもつながります。

 

 

マーテックの進歩に伴い技術的なスキルが必要となる

マーテックに関連するもう1つの大きな課題は、人材の不足です。今日の複雑で技術的なマーケティング環境を管理するために必要なスキルには、データ分析、さまざまなプラットフォーム(CDP、CRM、DMPなど)での作業経験、創造性、柔軟性などが必要になります。Gardenerの調査によると、マーテックが企業のビジネス目標に貢献する上での最大の障害は、既存の人材をトレーニングまたはスキルアップする必要があることだとわかりました。

人材に関する決定的な解決策はありません。サミットパネルのマーケティングリーダーは、人材育成の課題に積極的に取り組みました。採用する人材は必ずしも経験がある必要はないですが、複数のスキルを持つ人材を見つけて、簡単に学び適応できるようにするシステムの構築が必要です。データ分析、データの視覚化、および重要な情報を企業の目標とKPIに結び付けるための推進力は、必要なスキルの1つです。

 

マーケティングにおける創造性は、依然として必要とされているスキルです。しかし、マーケティングオートメーションの専門家によると、データの管理と創造的なスキルが1人にまとまっていることに期待してはいけないとのことです。

 

複数の人を採用する方がはるかに現実的です。たとえば、データの扱いにある程度慣れているとても創造的な人と、やや創造的でとてもデータに強い人の2パターンの人材を採用するべきです。データと独創性のバランスの課題をさらに深く掘り下げてみましょう。

 

データと創造性のバランス

自動化が過剰に利用されると、マーテックの課題がはっきりと明らかになり、「不気味の谷」現象に遭遇する可能性があります。不気味の谷は、会話型AI やチャットボットなどを利用した時、人間の反応パターンに非常に近づいたときに起こります。ターゲティングやマーケティング、クリエイティブループのすべてがほぼ自動化されている場合にも発生する可能性があります。この時、物事が不気味になると同時に、AIが的はずれなことをすることもあります。

 

参考のため、例を紹介します。Facebook広告をクリックした後に製品を注文した人がいました。手続きは順調に進み注文確認メールが届きましたが、その後購入が完了していないことを示唆するメールを受け取りました。そして、「時間がなくなっています」「ご注文を完了するために15%のクーポンを差し上げます!」などといったメールも届くようになりました。このメッセージは会社に対する信頼をなくし、注文が実際に完了したのか疑問に感じた結果、二度とそのお店から商品を購入することはなくなりました。

 

新型コロナウイルスが私たちに教えてくれたことは、消費者の行動や感情が一瞬で変わる可能性があるということです。適切で共感できるような、関連性のある広告クリエイティブとメッセージ送付はこれまで以上に重要です。消費者の感情は場所によって異なるため、グローバル市場をターゲットにしている場合は、地理的なニュアンスをメッセージに含めることも重要です。

 

マッキンゼーによる最近の調査によると、多くの国の消費者は支出を必需品にシフトし続けていますが、中国のような一部の国はより楽観的に捉え、消費者はその他の任意のカテゴリーへの支出を増やすと予測しています。マッキンゼーはまた、消費者が買い物やレストランに行くなどの通常の生活に戻っている国に関して、幅広い調査を行いました。

メッセージの送付は、消費者が「通常の状態に戻る」ことについてどのような考えを持っているかに応じて調整する必要があります。自動化ももちろん役立ちますが、適切にメッセージを変更するには人間の創造性と経験が必要です。

 

マーテックスタックは上手く活用されていない

ここまで説明してきた課題の他に、最後に考えられる課題を説明します。マーテックスタックは十分に活用されていない傾向があります。つまり、企業はマーケティングテクノロジーを十分に活用していないためにお金を浪費しているのです。

 

Gardenerは、北米と英国のマーケティングリーダーが昨年マーテックスタックの平均61%を使用し、今年は58%しか使用していないと報告しました。マーテックスタックを十分に活用しないと、その有効性に直接影響するため、スタックを管理するための適切なスタッフを配置することが非常に重要です。

 

マーテックツールは、ビジネスの方法を変革しプロセスを自動化し、マーケターに前例のない拡張機能を提供していますが、完全なものではありません。マーテックの課題を理解することは、企業がマーテックスタックをより適切に計画および維持するのに役立つだけでなく、ビジネスの成長を促進するために必要なリソースにも役立つのです。

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