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Ethereumって何だろう ~スマートコントラクトの利点と欠点~

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読了時間 : 約5分34秒

 

 

ブロックチェーンのスマートコントラクトとは何なのでしょうか。スマートコントラクトの主な利点とその使い方を見てみましょう。

 

スマートコントラクトが盛んに言われるようになったのは2014年でした。2016年から2017年にかけて、ブロックチェーンのスマートコントラクトによる契約数が数十倍に増加しました。 今では、様々な業界でその応用例を見ることができます。 たとえば、Propyプロジェクトでは、ユーザーは暗号通貨で家の売買ができます。 買い手と売り手の権利と義務は、スマートコントラクトの基本的原則に基づいて規制されています。

 

 

 

 

 

 

ブロックチェーンのスマートコントラクトって何だろう?

 

 

スマートコントラクトは、ユーザーの関係を記述したソフトウェアスクリプトです。 いくつか違う点はありますが、私たちが普段から目にしている紙の上での法的契約と似ています。 スマートコントラクトのアルゴリズムは、ブロックチェーンに格納されており、特定の「if-than」条件の下で動き出します。分かりやすくするために、いくつかの例を考えてみましょう。

 

 

 

・もしユーザーがシステムに10 ETHを投資すれば、ユーザーは1000トークンを受け取れる。

 

・もしユーザーが1月1日以前に10 ETHを投資すれば、ユーザーは1000トークン+ 10%を受け取れる。

 

・もし1月30日までに残高が100 ETH未満になれば、すべてのユーザーに払い戻しが行われる。

 

 

 

ご覧のとおり、スマートコントラクトの主な利点は、仲介者がいないということです。 あらゆる契約が、あらかじめ書かれているプログラム(スクリプト)を使用してコントロールされます。仲介者がいなくなるという人的要因がなくなると、メリットが大きい反面、新たな問題も発生しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スマートコントラクトの利点

 

 

 

スマートコントラクトの急速な成長は、暗号化通貨の発展にとってなくてはならないものでした。その筆頭としてはまずEthereumが挙がります。これは、ユーザーがスマートコントラクトを作成できる数少ないプラットフォーム(通貨)の1つです。

デジタル契約の主な利点を確認してみましょう。

 

 

 

仲介者がいない 既に述べたように、仲介者がいないために、プロセスがずっと簡単で速くなります。もはや弁護士に助けを求める必要はないのです。プロセスのすべてがあらかじめ書かれたコードに従って進められます。

 

安全性と機密性 すべての契約は暗号化された状態ででブロックチェーンに格納されます。ブロックチェーンを使用する狙いは、誰もスマートコントラクトを変更したり、データを置き換えたりできないようにすることです。さらに、秘密鍵が署名に使用されていることで、セキュリティのレベルが向上しています。

 

スピード 紙面で交わす契約には長い時間がかかります。ブロックチェーンのスマートコントラクトを使用すると、契約締結までのプロセスが大幅に速くなります。

 

費用削減 スマートコントラクトでは仲介者に支払う費用が発生しません。一旦プログラムを書いてしまえば、別の契約や別のユーザーにも使用することができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

スマートコントラクトの欠点

 

スマートコントラクトには、利点と柔軟性とともに多くの欠点があります。

 

コーディングの難しさ 弁護士がいれば契約書を作ってもらうことができます。法的な支援をしてくれるサービスはたくさんあるので、そういった事務所に連絡すれば必要な書類を入手することができます。ブロックチェーンのスマートコントラクトの場合、弁護士の役割をするのは開発者です。開発者が取引を実行するスクリプトを作成することになるわけですが、今のところこの分野に長けている人材は限られており、全員が必要なスキルを有しているいるわけではありません。スマートコントラクトのバグは、巨額の損失を招く可能性があります。

 

過失 前述したように、開発者の過失により多額の金銭的損失が起こる懸念があり、ハッカーにお金を盗まれることもあり得ます。

 

融通が利かない スマートコントラクトは臨機応変な対応ができません。ブロックチェーンの技術は、データを変更できないように構築されているからです。過去に作成したスマートコントラクトは、データを置き換えたり編集したりすることができません。

 

法的規制 今のところ、スマートコントラクトに基づいた契約を規制する法律は存在しません。規制に必要な法案がまだ成立していないため、裁判所はスマートコントラクトに関する申し立てを受け入れることができません。

 

 

 

 

 

 

 

 

スマートコントラクトはどこで使えるか

 

 

スマートコントラクトはブロックチェーンの技術を使って結ばれますが、すべての暗号化通貨がスマートコントラクトをサポートしているわけではないので注意が必要です。

Ethereum さまざまなスマートコントラクトをコーディングするため使えます。 どのような想定の契約でも実装できます。

Bitcoin スマートコントラクトはほとんど行われていません。

Side Chains 紐づいているBitcoinの取引があれば、スマートコントラクトを拡張して使用することができます。

NXT 限られた数ではあるものの、スマートコントラクトにも対応しています。 ただし、自分でスクリプトをコーディングして個人契約を作成することはできません。

 

 

これまで見てきたように、ブロックチェーンのスマートコントラクトは、暗号化通貨のプラットフォーム上で使用されます。 口座間の取引が規制されており、ICOを開始する際に資金を調達するためなら使用することができます。 資金を調達するスタートアップ企業の経営者は、投資家に対して安全な条件を提示しなければなりません。お金が盗まれる心配がないことや、プロジェクトが失敗した場合には返済されることを確約しなければなりません。 こういった決まり事はすべてスマートコントラクトで規定することができます。 Ethereumは、これができる数少ないプラットフォームの1つです。

 

 

ブロックチェーンのスマートコントラクトは普及しつつあり、開発者は不動産、銀行、医療、ロジスティクス等々、さまざまな業界で新しいソリューションを提案しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

スマートコントラクトの使い方

 

 

テンプレートを使うのが標準的な利用方法です。EthereumプラットフォームのスマートコントラクトはSolidityというプログラミング言語を使用しているため、独自のスクリプトを作成する場合は、開発チームを選定する必要があります。Ethereumプラットフォームを使ってウォレットを作成してから取引を開始します。

 

 

1.ethereum.orgにサインアップします。

2.「Ethereum Wallet」タブから暗号化ウォレットをダウンロードしてインストールします。

3.署名を作成し、秘密鍵を発行します。

4.取引を作成するセクションに進みます。ここでは、暗号化ウォレットと転送金額を指定し、入力フィールドにプログラムコードを追加することができます。ここでは、スマートコントラクトのスクリプトを挿入したり、既製のテンプレートを使用したりすることができます。スマートコントラクトのコードの一部をお見せしましょう。

 

 

 

 

 

それと、Ethereumの取引ではGasという特別な通貨での支払いが必要になります。スマートコントラクトはシステムが自動的に計算を行うことで成立していますが、その計算を記録する見返りに手数料を取っている Minerと呼ばれる人たちの口座に支払うためです。

 

 

 

 

※この記事はWhat are Blockchain Smart Contracts (Ethereum): Benefitsを翻訳・再構成したものです。

 

 

 

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