地球上の生物は、決して不死身ではありませんでした。数百年前、私達の惑星は、生命の本質的な部分を表面から根絶した、破壊的な出来事の終わりをたくさん迎えました。科学者は、激しい火山の噴火か、主要な小惑星への影響によって絶滅が起こったと信じています。
また、彼らのほとんどが、約6,000万年前の恐竜の絶滅は、小惑星からの影響によるものだと確信しています。それは私達にとって、何を意味するのでしょう?次は私達の番でしょうか?また、もし私達の種を守ることができたら?または、私達のレガシーを保存することができたら?以下で、地球のバックアップをとることができるかどうかを探ってみましょう。
終末の日が来た?
潜在的に危険な物体(PHO)は地球の近くで交差し、直径は140メートル以上です。それには、彗星と小惑星の両方が含まれています。CNEOSによると、これまでのところ、地球の近くに21,525個の物体が発見されています。そのうち2,000個近くが、潜在的に危険な物体だと言われています。
毎年、または2年毎に、たくさんの未知の小惑星と彗星が、地球を通過しています。2012年にはひとつの小惑星が、わずか14,440キロメーターまで近づき、通過しました。確かに地球では、十分遠い距離と言えますが、宇宙スケールではとても近いです。
しかし、地球から人類を消すことができるのは小惑星や彗星だけではなく、人類自身も大きく関与しています。2014年の研究で、絶滅率が、人類が誕生する前の1,000倍にもなっていることが分かりました。
未来に何が起こるかわかりませんが、それは、何も準備することができないという意味ではありません。私達は気候の変動を止め、小惑星や彗星が接近する数ヶ月前に警告することが可能な、追跡システムを設置することができます。また、最も重要なのは、私達の惑星と衝突する原因となる“もの”を、そらすための手段を開発することです。
しかしまた、これから遭遇するであろう災害は、予想外で防ぎようのないものかもしれません。よって、ここで必要なのは、バックアッププランです。バックアッププランは、最終的な黙示録の後に、人類がまた生息し、繁栄するのに役立つでしょう。
バックアップをしましょう
地球上の生物のコピーという作業はすぐに思い付きますが、これは命題ではありません。しかし、このエリアでは、実際に作業が行われています。科学者達が、絶滅危惧植物の種を保管しはじめた1970年の終わりから、作業が始まりました。今日、数十もの種バンク、世界中で作業を行っています。
もっとも有名なもののひとつであるSvalbard Global Seed Vaultは、北極から約1,300キロメートル離れた、ノルウェーから遠く離れた島にあります。長い期間冷たく、乾いた場所で種を保管するための、理想的なロケーションです。しかし、近年のレポートでは、いくつもの災害に耐えることや、食料の供給を維持することが可能なのか、失敗ではないか、という憶測が書かれています。
Svalbard Global Seed Vault
動物から得た種のような生物学的材料は、あまり一般的ではない、様々な場所に保管されています。ここでは、動物の胚、卵、精子、および絶滅危惧動物のDNAが保管されています。現在の技術によって、精子、卵子、および胚は、その効力を失うことなく、冷凍で20年近く保存可能です。
また、動植物からゲノムデータを抽出する、新しい方法を発見しました。しかし、バックアップはどこに保管するべきでしょうか?地球上の生物のデータをバックアップすることは、リスクの高い戦略であり、Svalbard Global Seed Vaultがその良い例です。
生き物のバックアップをすることのメインの目的は、人類を保存することです。地球上に大惨事が待ち受けているということは、ここはバックアップを保管するのに最適な場所ではないということなのでしょう。
もしかしたら、バックアップを保管する良い場所は宇宙なのかもしれません。既に科学者たちは、種を短期間(6か月)宇宙に持ち込み、それを地球に戻した時の能力を調べるテストを行っています。
宇宙は生物学的材料にとって、放射線にさらされDNAにダメージを受ける、過酷な環境です。しかし、地球の磁場は種を宇宙放射線からある程度保護するため、低地球軌道は、種にとって適した場所になります。
宇宙で他に、生物学的材料を保管することが可能な場所は、月と、土星と木星の衛星、あるいは未来の宇宙船そのものです。このようなプロジェクトが提案され、世界中のグループが、このようなベンチャーを計画しています。
現在は問題ありませんが、遅かれ早かれ、地球は死に向かうでしょう。果たして、人類を保存することができるでしょうか?それは、私達全員が答えを出そうと試みている問題です。