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グラフィックデザインと文化の関係とは?国や地域で異なるその価値観に迫る 海外のデザイントレンドを取り入れる

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本記事は、Impact of culture in modern design techniques
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約4分2秒

他国のクライアントのためにデザインを考えるには?

素材イメージ— https://www.pinterest.com/

 

最も急速に伸びてきた業界の1つに、近代デザインというものがあります。毎年、新たなデザイナーが新しいデザインを抱えてやってきます。また、それらを披露する場も最近増えてきています。技術の発達やこれまでの批評などを気にするせいで、どうデザインするか、何を発言するかということに誰もが注意を払うようになりました。デザイナーというのは、型、配色、形、イメージ、フォーマットに四六時中悩まされていて、クライアントの需要の範囲内で課題を解決します。

 

それらをまとめたものによって、規則やガイドラインがこれまで作り上げてきました。そのおかげで、他のデザイナーでも改良を加えたり、基礎や境界線を決めたりすることが出来るのです。グラフィックデザインは、あらゆる国であらゆる発展を遂げてきました。誕生した時から今日という日に至るまで、文化にもたらした影響も少なくありません。グラフックデザインと文化の繋がりについて、今から述べたいと思います。

 

デザイン活動において、なぜ文化に注目すべきなのか?

 

文化と芸術には密接な関係があります。デザインは、その文化や国の宗教に影響を受けることがあるからです。もともと違う国々からやってきたデザインは、情報伝達、色の適合、情報の優先順位やデザイナーが伝えたいことに対する価値観が異なります。国際的なクライアントを相手にデザイン活動を行う場合は、細かいことをまず理解する必要があります。

 

・どの国に対してそのデザインを施すのか、クライアントの住んでいる場所はどこなのか

 

・その国におけるデザインのトレンドはどのように変化してきたか

 

・視覚言語は、国から国へどのように変化を遂げたか

 

・デザインが文化に与えた出来事は、何があったか

 

・一般的に使用されているのは何色か

 

・よく使われているフォントや現地で生まれた文字、デザイン的に表現されている階級について調べること

 

それぞれの国にふさわしいデザインをするために、文化とデザインのトレンドを見てみましょう。

 

インドの文化とグラフィックデザイン

素材 — https://www.pinterest.com/pin/56154326578819124/

 

インドには昔から、リッチで独特な文化があります。多様性にも優れていて、1つの場所にいながら、さまざまな種類の文化に触れることが出来る素晴らしいところです。ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教、シーク教などの主な宗教はもちろん、古代文明にとってもインドは故郷のようなものです。

 

これらの宗教が持つ影響は、インドのデザインに直結しています。特に、色や文字が与えるインパクトは大きいです。また、現代のグラフィックデザインにも影響を与えるような、核となる強い一面を持っています。力強い配色ときれいな細い線が、ユニークで独特なデザインを際立たせます。

Ek Type: Baloo

Ishan Khosla Design: Godna Display Typeface

Sanchit Sawaria / Kulture Shop

 

インドのデザインは、月日とともにその独特な色合いやテクニックが変化してきた結果、デザインのスタイルにも大きな影響を与えました。

 

ヨーロッパの文化とデザイン

イメージ素材— https://www.pinterest.com/pin/27303141467677418/

 

ヨーロッパの文化は、芸術、建築、数々の音楽や文学が一体化したものです。それらの芸術は、先史時代、古典美術、中世美術、ルネッサンス、マネリズム、バロックとロココ、新古典主義、ロマン主義、そして近代芸術へのリアリズムの先駆けとして始まりました。

 

また、時間の経過とともに、たくさんの種類の芸術を築き上げてきました。アートや色が近代の芸術に与えた影響も大きく、早い段階で将来のデザインに繋がる美しい芸術を作り上げた芸術家も誕生しました。

 

1984年まで、デザイナーの多くは自らの手で作品を作っていました。しかしその翌年、マッキントッシュのコンピュータが我々の生活にやってきたのです。グラフィックデザインは、いきなりデジタルの時代に突入しました。様々なスタイルや活動で、今日の複雑なデザインは成立しています。その前身となっているのが、アールヌーボー、モダニズム、アール・デコ、広告ブーム、ポップアート、スイス風、デジタル時代などです。

 

デジタル式のデザインを、順番に見ていきましょう。

 

構成主義

 

構成主義は、社会革命のシンボルとして考えられています。そのアートは1890年代後半のロシアが元になっていて、太文字、原色使い、黒い背景が主な特徴です。見る人に強いメッセージ性を持っています。

ロシアの航空会社Dobrolet Alexander Rodchenkoのために作られたポスター(1923年)

CBS Records Paula Scherのために作られたポスター(1979年)

OBEY’s Shepardによる、The Black KeysのNYCツアーのために作られたコンサート用ポスター(2012年)

 

バウハウス

 

このスタイルはもともと19世紀後半に誕生しました。ものづくりへの魂の欠如や、芸術が社会的な関連性を失うことへの恐怖を抱いていました。そんな中、バウハウスの動きは建築の分野に多大な影響を与えました。このスタイルで作られたデザインには、幾何学的な形がよく使用されています。我々が近代芸術と呼んでいるデザインに、巨大なインパクトを与えました。

素材 — https://www.behance.net/gallery/15150781/Bauhaus-Art-as-Life

 

スイス式

 

スイス式もまた、国際的なタイポグラフィのスタイルを持ち、1960年に発売されたものはシンプルさと読みやすさの両方を兼ね備えたものでした。スイスのデザインには主に、サンセリフ文字が使用されています。鮮やかな配色も非常に視覚効果が高く、複数のフォントがいろいろな太さで使用されているところも、スイスのデザインの特徴と言えるでしょう。

イメージ素材 — https://1stwebdesigner.com/swiss-style-typography/

まとめ

 

グラフィックデザインというものは、美しさとともに成長してきました。デザインの規則やセオリーから一旦離れて、視覚言語、トレンド、文化の影響、一般的に使われている配色などについて理解する必要がありそうです。我々は常に、美しいデザインで人々を幸せにする、ということを考えなくてはなりません。もっとも重要なことは、相手と話をして繋がりのあるデザインの制作を心がけることです。

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