スマホアプリから送られてくる「プッシュ通知」。
マーケターやグロースハッカーの方ならすぐにこの「プッシュ通知機能」が優れたマーケティングツールであることにお気づきになるでしょう!
このプッシュ通知の効力に関しては諸説ありそうですが、プッシュ通知を通じてユーザーの行動を解析した非常におもしろいレポートをご紹介します。
プッシュ通知の開封は19時がピーク
まず上図は、北米にて平均的な平日に行われた約6億7100万通のプッシュ通知を調査したグラフです。青線はプッシュ通知が送られた数、赤線はプッシュ通知が開封された数、左軸は送信数、右軸は開封数を意味します。
正午→15時→夕方とピークが大きくなっていきますが、興味深いのは1日中プッシュ通知が開封されているという点です。
また、上図からプッシュ通知が送信されるピークと開封されるピークが1時間ずつズレているのがわかります。これはプッシュ通知の開封数はその前の時間に送られた数と関係があり、開封されるまでにタイムラグが発生することがわかります。
そのためアプリ提供者たちは夕方18時にプッシュ通知を1日の最大量を送信しますが、開封されるピークは夕方以降の「19時台」になります。
これらはプッシュ通知と開封数は典型的なパターンとなりますので、プッシュ通知を送信する方は覚えておきたいですね。
なぜ夕方以降にプッシュ通知が最も開封されるのか?
この夕方以降にプッシュ通知の開封数がピークをつける理由に関しては、アメリカンタイムズが1,000人のユーザーの行動を1分ごとに追跡した調査が答えを教えてくれます。
上の動画によると、正午前まで人々は「朝の仕事」に取り組んでおり、プッシュ通知のアクティビティも高くありません。15時に開封数が小さなピークを迎えるのは「3時のおやつタイム」を迎えているため。そして終業時間である18時を境に人々は仕事からレジャータイムへと一気に移行し始めます。
この「18-21時」の間はプッシュ通知のアクティビティが最も高くなる時間で、これが22時になると就寝し始める人がいるのでアクティビティは低下していきます。
いずれにせよ、プッシュ通知のピークは「仕事後のレジャータイム」がゴールデンタイムと言うことができそうですね。
さらに「プッシュ通知」だけでなく、「テレビ」「インターネット」の各メディアの利用状況も合わせて見ることにしましょう。
特徴としては、以下の3点です。
・インターネットのピークは「7時と19時」にピークをつける
・モバイルアプリは7時から21時まで上昇を続け、22時以降は低下
・テレビは19-23時にピークをつける「仕事終わり」の最も主要の娯楽メディア
このように、プッシュ通知の開封数を人々の平均的な行動と関連づけることで、なぜ開封数が夕方以降に上がるのか?がわかります。もちろんここから「ダブルスクリーン」と呼ばれるテレビを観ながらスマホを見るという行動も読み取ることができますね。テレビを観ている時間帯にプッシュ通知を飛ばし、ユーザーをアプリ上でキャッチすることは簡単なことなのです。
(※この記事は「What 671 million push notifications
say about how people spend their day」を翻訳・再編集したものです)