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フリーランスがデザインプロセスを遅らせるべきケースとは?よりよいプロジェクトにするために

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本記事は、The Case for Slowing Down the Design Process
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約3分18秒

プロジェクトをクロージングするため東奔西走するのは、いわばフリーランスデザイナーの所作の一つです。顧客には要求があり、それを満たすのが私達の仕事です。そして、それが早ければ早いほど、その努力に対する報酬も速く(うまくいけば)支払われるものです。

 

しかしながら、このアプローチは必ずしもあなた自身の健康やプロジェクト全体の品質を最良にするものではありません。このことを私は良く「あてのない競争」と呼んでいます。

 

プロジェクトの失速について議論するのは至極簡単なことですが、実際にそうすることは全く異なります。納期に追われながら絶え間ない要求に応え続けなければならない状況であるとき、あなたはどのように落ち着いて息ができますか?

 

現在進行中の納期に関しては打つ手がありませんが、これから先のプロジェクトを遅らせることにはいくつかの確固たる理由があります。そうすることにより、次のプロジェクトをより管理しやすいペースで進めることができるのです。

 

 

迅速さと慎重さは共存し得ない

 

 

古い諺には -安く、速く、良いものにしたいのなら、 2つを選びなさい- という言葉があります。3つ全てを満たすことは現実的ではありません。しかし速さだけでは、コストが上がり(そのタスクを最優先にするため)詳細な部分へ気を回せなくなる可能性があります。

 

仕事を早くしようとすると、ミスを誘発しやすくなります。プログラムのコーディングは最大限の注意を必要とする業務です。Webサイトを役立たずにしてしまうカンマやセミコロンを見逃さないのは誰ででょう?

 

迅速な作業を重視するあまり、デザインの細部を見逃してしまうことは良くあります。繊細な効果やインタラクションがデザインをより素晴らしいものに変えてくれることがあります。ご自身の仕事を振り返ったとき、それらの仕事があなたの標準レベルに達していないと思うかもしれません。ポートフォリオで特筆したいものでもないかもしれません。

 

プロジェクトを全速力で進行させるべき状況は確かに存在します。しかし、この習性を他のプロジェクトにもすべからく適用するような習慣は身につけるべきではありません。

 

 

 

 

素晴らしさと容易さ

 

ものごとを少し遅らせることは非常に有益です。理由の一つには完璧な納得感を十分探るべく様々なデザイン要素で試行錯誤することを可能にすることが挙げられます。例えば、レイアウトにおける角が丸みを帯びている方が良いかそうでないかを判断できますし、ボタンの色が赤よりも青い方が良いかも確認できます。

 

このバッファの時間は、ブラウザやデバイスの検証をより徹底的に行うことも可能とします。後継の新しいiPhoneでも全く問題なく動作すると考え、成功を祈りながらプロジェクトを世に送り出すことは得策といえません。

 

最重要事項はあなたのプロジェクトにとって重要なユーザーの動作とプロセスを検討することにより多くの時間を費やすことです。これマースアイテムにとって更に重要度が増し、無駄な工程は販売費用がかさむ原因ともなります。

プロジェクトが息継ぎできるような時間を少しでも持っておくことで、最終的な結果をより好ましい方向へシフトさせることができます。より高い品質を保持しつつ意図したとおりの進捗をもたらせるということです。

 

 

 

 

 

顧客が説得力をもたらす

 

 

プロジェクトを遅らせるという変化をもたらすために必要な課題の一つは顧客を議論の場に持ち込むことです。私はこれまで何年もの間、常に忙しないような人々と多く仕事してきましたし、彼らは私にもそうするよう求めました。

 

しかし、急いでいる状態とは長期的に持続できるものではありません。誰かがあらゆる準備を整えなければならなくなる事例をいくつも見てきましたが、そのような場合、多くのプロジェクトは当初の納期には間に合いません。

 

時間をかけ利益をもたらすことは、少しパワーがかかります。物事を成し遂げるため、なぜ特定のスケジュールを選んだかを問います。時には、大きな会議での決定事項であったり、公表済みの新製品の発売など、正当な理由であることもあります。そのような場合はスケジュール変更に柔軟性は伴わないかもしれません。

 

しかし、プロジェクトを遅らせることに慣れている人たちと仕事をすることもあります。そのような場合は、時間をかけて設計プロセスを説明し、最終的な目標がそれに見合っていることを理解してもらいます。

 

顧客はプロジェクトを急がせることが大事なコーナー切り取ることを意味することに気づけば、あなたの考えに歩み寄るかもしれません。

 

 

 

 

待つことの意味

 

私たちの多くにとっては、物事は素早く終わらせることが美しいという価値観に根付いています。ビジネスの対価を請求するときには、至極まともな考え方のように思えます。

 

しかし、良いことを成し遂げるのに時間がかかるのも事実です。効率向上のためのツールやフレームワークはいくらでも活用できますが、急ぐべきでないプロセスがあります。特に設計デザインはそのプロセスリストの一番上位にあります。

 

あなたがプロジェクトの進行のためによくある漫画のキャラクターのように走り回っていたら – 是非遅くしてみてください。何をしているのか、何のためにそれをしているのかを立ち止まって確認してください。例え設計デザインに1〜2時間かかっても、素晴らしい結果が得られる可能性は十分あります。

 

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